「皆、知ってると思うけど課外オリエンテーションの班決めをします。」

おぉぉ!

みんな盛り上がる。そりゃそうだ。これで仲いい人たちが大体は決まってくる
「先生はね決め方自由がいいって言ったんだけど…主任の先生にくじて言われちゃって…なのでくじ引きで決めまーす!」

えぇぇぇ!なにそれ!!
意味わかんない!

くじ引きか…ある意味良かったかもしれない。
自由だと七夢と奏の仲が悪くなりそうで…

「じゃぁ。こっち男子こっち女子ね。はい引きに来てー」

ガタガタっ

「そーよちゃん!!引きに行こっか?」
「うん…」

ガサガサっ
「…A班だ…」
「うっそ!!うちCだよー…」

七夢と離れてしまった…
ただでさえ女子が少ないのだ。クラスに10人ほどしかおらず大半は男子だ。

「お、そよAか!!一緒だな。よろしく!」
「よろしく…」

う…七夢の視線が怖い…

「あれ…?女子1人?」
「センセー。ここ女子1人ですか?」
「あぁそこ、花園さんが入る予定なんだけど、今入院してて行けなさそうなのよね。だから名前だけ入れておいてくれないかしら?橘さんには悪いけど」

や、やってしまった…今からでも七夢と変えた方が…

「どこ行くんだよ。そよ。取り換えなんてさせないぜ?」
「は、はい…」
「お前ら仲いいのな!あ、俺わからない?西木野望(にしきののぞむ)でっす」
「俺は…田井中桃李(たいなかとうり)だ」
「僕は猪瀬北斗(いのせほくと)だよん!」
「み、みんなよろしく」

いい人そう…良かったかもしれない。

「じゃぁみんな。班で班長と副班長決めて。その後やることプリント渡すから班長を中心に進めること。以上」

学校ってこんな投げ売りなんだ…

「はーい!おれおれ!!桜木やります!班長」
「いいよー。めんどいしやってくれてかんしゃ」
「じゃぁ副班はそよな!」
「え、ちょっと…」
「「「「さんせー!」」」」
「わ、わかったよ…」

一つの思い出になるかな…

「えっとじゃー、次班活動何やるか決めろだってさ」
・釣り&キャンドルファイヤー準備
・キャンドル作り
・山登り(一つの山を登頂)
・野外炊飯(1日目の夕ご飯は全員野外炊飯であるが2回やりたければ)
・ボルダリング

キャンドル作り…いいなぁ

「はーい僕、キャンドル作りたい!」
「女っぽいな。ここは山登りだろ」
「えー疲れんじゃん。もう釣りでよくね?」
「ボルダリングは譲れない!」
「「「「そよは?」」」」
「えっと私は…キャンドル作りたい。」
「やったね!ありがと、そよ」
「まぁしょうがねぇな。そよの頼みなら」

や、優しい…!!

「これって二泊するんだな。」
「キャンドルファイヤーでのジンクスもあるみたいだよ。」
「ろまんちっくー!!」
「火の前で告白すると成功する。か

ちらっ

「ん?どうしたの?奏」
「え、あいや!!そよは好きな人いるんかなって思って」
「いないよ。まだ始まったばっかだよ?」
「でも中学の時とか、さ」

ドキ

「中学は、そんな感情なかったよ!」
危うくばれそうだった

「そっか…」

なんか奏の様子が変…?

「かーなーでっ!決まった?」
「あ、星森…うん」
「もー!七夢でいいのに!へー…キャンドル作りかーうちらもそれにしよっと」
「は?ちゃんと考えろよ」
「何?文句あるの?ないよね!おっけー!ばいばい」
「「「「なんだあいつ!!」」」」

そっか…七夢は奏に好意を持っているんだ。そっか…

ズキンズキン

ん…?どうしたんだろう…胸が痛いや…

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~ミニミニ豆知識~
奏の中学の制服は全てのボタンとホック等がないらしい。
(むしり取られた)

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この物語はフィクションです。