なごちゃんの手を握りながら
竜星が消えるまで走った。

いや、どこまで走ったか
わからなかった。


息が切れながらも、走り続けた。


和柚:「はぁ、はぁ、はぁ、、、」
「、、、まっ、、、て、、、」


和柚:「はぁ、、、亮斗くんっ!!」
「、、止まって、、、!」


はっとして、足を止めた。


霧山:『、、ごめん、、、、』
『気づかなくて、、、、、』


和柚:「はぁ、はぁ、、、。」
「だ、大丈夫、、、。」

霧山:『ほんとごめん、、。』

和柚:「うん、、、。」
「明日、、早いんでしょ?」

霧山:『うん、、、。』


嫌だ。
なごちゃんと離れたくない。


和柚:「久々に走ったから、疲れちゃった、、、。」
「じゃあ、またね。亮斗くん。」


霧山:『、、、うん、、、。』


何しとんねん。俺、、、。

なごちゃんを、
呼び止めなきゃあかんやろ、、!


霧山:『、、、あのさ、、、。』

和柚:「ん?」

霧山:『、、、LINE、交換しよ、?』

和柚:「、、うん。」



ちゃうやん。
これじゃないやん。

分かってるのに、言葉に出せない。


なごちゃんの指が
するすると動く。

その動きを目で追ってしまう。

違う、見とれてるんだ。

君が、恋しくて。



和柚:「はいっ!これでいいかな?」

霧山:『うん、、。ありがとう!』
『家着いたら連絡してな?』


和柚:「うん!分かった!」
「またね、、、?」

霧山:『おう!またな、、、!』



正反対の方向に歩いていく君。
ついて行きたいキモチを抑えて
俺の家の方へ足を向けた。