「えぇーー!!!」
その言葉に私は驚いて、飛び起きた。
やっと開けれた目で、遥斗の顔を確認する。
頬を赤く染め、何故か怒りに満ち溢れた表情…。
「は…遥斗?怒って…」
「るよ。」
「え…。」
「怒ってる。」
ひぇ!!!
やっぱり遥斗は怒っていらっしゃるらしい。
私の頬を両手で摘み、ビヨーンと横に呼ばす。
「いひゃい…」
「狸寝入りで盗み聞きとか、タチ悪いね。」
だってそれは…不可抗力で…。
そもそもノックは常識でしょ!
誰だっていきなり扉開けられると、寝た振りくらい普通するよ!
「はぁ…最悪…。」
そして私の頬から手を離せば、しゃがみ込んで落ち込みだす遥斗。
「遥斗…」
「あのさ。返事…いつでもいい。」
返事?
「返事ってなんの?」
そう聞き返すと、怒りのこもった顔で睨まれる。
「俺の話、聞いてなかったの?好きって言ったよね?それに返事くらいくれない?」
あ、あー…なるほど。
そゆことね…。
でも実はもぅ答え、出ちゃってるんだよね…。
「遥斗。今じゃダメかな?」