部屋に戻ると遥斗はベットに横になっていた。
「ねぇねぇ稚己ちゃん。」
遥斗の方を見ていると、不意に呼びかけられた。
「はい?」
私が振り返ると、ニコニコとしている真奈ちゃんが目に入った。
「遥斗とはホントに付き合ってないんだよね?」
私がコクリと頷くと、パアッと笑顔になって『それだけ!』と言って離れて言った。
可愛いな…真奈ちゃんって。
私はお茶を入れにリビングへ行くと、涼太さんと啓悟さんが入ってきた。
「あ、いたいた!真奈は居るって言ってるけど、俺らそろぼち帰るな〜!」
「稚己ちゃん、じゃぁね。」
2人に挨拶をして、私は再び部屋に戻った。
アレ…真奈ちゃんと遥斗が居ない。
部屋ではモゾモゾと動く遥斗のベット。
まさか…。
私は見たくない。
部屋から出て、リビングでテレビを付ける。
特に見たいものなんてないから…ただ忘れたい。
30分前後、遥斗の荒い声に私は飛び起きた。
私…寝ちゃって…じゃなくて!
「どっどうしたの!?遥…」
私が勢いよく扉を開けると、そこには裸の2人の姿。
「やだぁ♡真奈はずかしぃ〜」
布団で体を隠すようにする真奈ちゃん…。
こんな時まで可愛いんだ。
