「はいっ」
そう言いながら、自然と零れた笑み。
「か…かわ…かわいい!!!」
そう言ってぎゅっと抱きしめられたかと思うと、『是非化粧もさせて!』なんて言われ弄られまくった…。
化粧も終わり、香織さんと遥斗の迎えを待った。
「でね〜、遥斗ったら…」
「フフッ。そうなんですか?」
香織さんと遥斗の話で盛り上がっていた。
そんな時聞こえた紙袋の音。
ーードサッ
私がそちらに顔を向けると、何やら顔を真っ赤にした遥斗の姿。
走りすぎで酸欠状態なのかな?
私は急いで遥斗の元に向かった。
「遥斗…大丈夫?」
「だ…大丈夫だから。」
フイッと顔を私から逸らす、遥斗。
あれ…更に赤くなってる気が…。
気のせいかな?
「遥斗…さっきより顔赤く…」
「なってない。」
「でも…赤く」
「なってない。帰るぞ。」
気のせいだったのかな?
香織さんにお礼を言って、遥斗を追いかけた。