俺が言い終わると、チビちゃん(仮)はコクコクと頷いて見せた。
よし、じゃぁそろそろいいかな。
「俺は絶対チビちゃんに悪いことはしない。だから、名前だけでも教えてくれる?」
今まで散々女を落としてきた優男作戦で、名前を聞き出そうと試みる。
あーあ。
恋愛感情抱くなって言っときながら、抱かせようしてるバカな俺。
助けてあげたい気持ちはあるから…好きにはならないで。
うーんうーん…と迷った末に、発した言葉。
「稚己…。」
「稚己ちゃん?」
すると、頬も赤くせずにコクリと一度だけ頷いた。
ちゃんと話せるには話せるんだ。
「じゃぁ寝よっか。」