コンクールが終わって、次の週の金曜日。
今日は終業式。
「聞いて、せつな!私、彼氏出来たんだ!」
「ほんと⁈すごい!」
「2年の荒野(こうや)春(はる)先輩」
「それって前言ってた人?」
「うん。もー、入学式から気になってたんだよね」
そんなに早くから…。
きっといい人に違いない。
「応援するわ」
残るは終業式だけ。
「ねぇ、あの人」
整列していると、唯がそう言って来た。
あの人なんだ。
だけど、耳にピアスなんて。
なんか、怖そう。
すると、荒野先輩がこちらを向いた。
私はたじろってしまった。
唯もある意味騒いでいる。
少し、怖いな…