「…私ね、和輝を支えるためにサッカー部のマレージャーになったって言ってたけど、ほんとはもう一個理由があったの」

「え…」

「私、和輝のこと好きだったんだよね…だからどうしても振り向いて欲しくて、もっと近づきたくて…だからサッカー部入ったの」

「そ…だったんだ」

いきなりのことで頭が回らない。
でも、だったってことは今は…


「でもね、和輝にその気がないこと知ってたし、だからどんどん気持ちが薄れていって…もう自分の気持ちがわかんない」

「それって俺か、祐希先輩かってことか…?」

「…知ってたんじゃん」


綾乃の気持ちを聞いて、俺の中で一つだけわかったことがある。





俺は、綾乃のことを友達以上にはみることができない。





俺は、綾乃の気持ちに応えることはできない。