「わー!凄い!人多い!」

放課後、私たち三人は市内のショッピングセンターに来た。

「わー!可愛すぎ!キャー!!」

一番はしゃいでるのはあきちゃんだな...。

「ゆーづきちゃん!」

「え?陽愛ちゃん?」

「ちょっとこっち来てっ!」

「え?何でっ...ってうわっ!」

「これと、これと、これ着てみて!」

え、ちょっと待って、え??

「やっぱ、柚月はパステル系の色合うね。」

「そうかな?」

「...柚月ちゃん、何か悩んでる?耳の事?」

「ちょっと話したら楽になるかもよ?」

「二人になら話してもいいかな...。実はね...」

「えー!!!お兄ちゃんが!?」

「うん。」

「陽愛ちゃん!」

「あきちゃん!」

二人はお互いグッドサインを出している。何されるんだろ、、、




「これとかー、あ!でもこっちもー!」

「これは?」

「ちょっと二人とも多いよーっ!」

ただいま試着タイム。一分間で着替えないと間に合わない位の、たくさんの服。

「終わんないよーっ!」




終わった...やっと。

「ありがとうございました!またのお越しをお待ちしております!」

店員さんの声が店内に響く。

「いやー、我ながらいいもの選べたわ。」

「私もっ!」

「特に柚月はデート服選べたし!」

「あ、ありがと。」

50着ほどあった服も、試着で1着になった。

春色のワンピースに、カーディガン、あとシューズ。




先輩、可愛いって言ってくれるかな。







言ってくれたらいいな。