不器用な狼彼氏と鈍感な彼女

玄関に着くと、もう人はいなかった。
ケンカしてたから、遅くなっちゃった!

「クラス一緒だね!これで何年目だろ…」
「ほんとだよな。てか、入学式遅れるぞ!」

急がなきゃ!

上履きを履いて、廊下を走る。
ほんとはもっと、おしとやかで静かで落ち着いて過ごさなければいないといけないけれど。

入学式遅れたらシャレになんないもん!

「風月!速くしなよ、遅れるよ!」

「お前が速いだけだろうが!もう少しスピードおとせよ、鈍感!」


また鈍感って言われた!
心配してやったのに。

その上、風月は不器用なクセに。
何偉そうに言ってんのよ!
私も言ってやるっ!

「私は普通だよ、風月が遅いだけなんじゃないの?この、不器用!」