毎朝、車登校だから、ここで降りる。
兄さんは生徒会長で仕事があるからって、ここで別れた。

『凛様よ!お美しいわ。』

『ほんとに。凛としてらっしゃる。』

『当たり前よ!あの、優様の妹よ!』

『凛様…今日もお綺麗だぁ…』

『お近づきになれればいいのに…』

聞こえてるっつーの!

もう!バレないようにしていたのに!

「よお、凛!おはよっ!」

「風月!ナイスタイミング!おっはよ!」

それだけ言って、風月の背中に隠れた。

彼もまた、富豪名家の長男。

長身で、カッコいい。兄みたいに名の知れた私の、『幼馴染』。

私は、成長期に嫌われたから、身長がものすごく小さい!

この前まで、風月と一緒だったのに…
どんどん伸びていく風月が憎い。