電気が点いていない、薄暗い家に帰ってきた。
チケットは一人でさっさと買った。


明日が怖くて、この狭い家にずっといたいと思った。
膝を抱えて、壁にもたれる。リュックサックの中からスマホを取り出して画面を見ると、メッセージが来ていた。


今日学校に来ていたもう一人の子だった。


怖い。見たくない。


もしこれが、私を笑うような内容だったら、あの時のことを責めるものだったら……。


読むことなく、ゲームを始める。
考えたくない。ひとりぼっちに逆戻りするかもしれない現実なんて……。


ゲームのアプリを閉じて、時間を見る。そういえば今日は残業の日だった。


カバンにスマホを放り込んで、逃げ出すように外に出た。