私には、親友がいない。


「それじゃ、ペア作って練習して~」


嫌だ。一人にして。
このクラスの数は奇数なんだ。誰かが余るの。


そしてそれは……。



いつも通り、仲が良い子でくっついていく。
私にはいない。私はいつも余り物だ。


このままうまくやり過ごせないかな。でも、いつかは先生に気づかれてしまう。
欠点は嫌だから授業を抜け出す訳にもいかない。


どこにもいけない私はいつも先生と練習する。体育は苦手だからちょうどいいのかもしれないけど……。
何度やり方を教えてもらっても出来ない。他の子は出来て当たり前のことを出来るようになって褒められるのは、みじめだった。


先生だって私につきっきりという訳にもいかないし、ここを離れて他の子を見に行く。
その時、私は何も出来ない。ボールを打ち上げてみたら、私の頭に当たって方向を変え、壁に向かった。


それがかっこわるくて、みじめで仕方ない。


もう嫌だ。