守ってあげたい 【完】

それから顔についた血を
濡れたタオルで拭く。


「痛ぇって!」


私はもう一度無視して、
黒男子の顎をグイッと横に向け、
切れた口元も拭く。


「痛ぇってのっ!!」


『っさいなー』


「もっと優しくやれよ」


『贅沢ものめ』