守ってあげたい 【完】

時間は20時をとっくに過ぎている。

夜の闇が、静かに、学校を包み込む。


『ね、食べる?』


私は思いだしたように、バックから
バームクーヘンを出して渡した。


「お前、いっつもコレ持ってんな」


『ああ、そっか。前にもあげたっけ』