守ってあげたい 【完】

地面に倒れこんだ私を
起こしに来た黒男子。

黒男子の手を振り払い、
私はもう一度、
泥だらけのまま
校長先生の前に立った。


「なんだっていうんだ。
 謹慎は、早めに解いただろう」

「校長先生の はからいだ。
 感謝しているなら
 そこを早く、どきなさいっ!」


雨に打たれたまま、
動かない私。