「それはもちろんだよ。私だって壮介が大好きだもん…」



芽衣はなぜか泣いていた



「ごめんな…」



芽衣の涙の理由は分かんねぇ

でも泣かせたのは俺だ





「…怖かった…フラれるんじゃないかって…」


「そんなことしねぇよ」



もう不安になんてさせねぇから…



俺は芽衣だけ想うからさ…


「もう泣くな」


「う‥ん」



俺はそっと芽衣を抱き寄せた


この温もり…忘れちゃダメだ




綾は綾の道を進め



俺は俺の道を進むから





―――――





一週間後。



ドラマの収録中、長い待ち時間の間、俺は倉岡と話してた



「まじ‥?」


「まじ」


「お前…」


「分かってるよ。ちゃんと考えて付き合ってるから」

「…‥」



この話で分かる通り、芽衣との交際を倉岡に話した



バスの中、二人きりの空間に沈黙が続く




「…‥いつから?」



長い沈黙の後、倉岡は静かにそう聞いてきた



「ん‥なに?」



「寝てんじゃねぇよ!!」


「沈黙が長ぇからだろ」



「‥ったく。だいたい寝る暇もなく忙しい壮介が付き合っていけんのか?」




倉岡…


なんか怒ってね?