「これ…どうぞ」



そう言って横の女が渡してきたのはワイン




今は飲む気になれねぇし



酒は帰ってから





「え…酒は遠慮しとくよ」



「え?あ…そうですか。じゃあジュース持ってきますね」



「いや…」



ってオイ!!



話も聞かずに行ってしまった



ジュースなんていらねぇのに






一人になった俺はタバコに火をつけた



あの女のいる場所が見える



なに固まってんだ…?




迷ってんなら、俺はいらねぇよ





あ、春‥とその女




なにしてんだよ…おまえらは。





ゆっくりと帰ってくる三人




春の女からジュースを受け取り、さっきの横の女は俺と目も合わせず端に座ってしまった





なんだ‥?




さっきと様子が違う‥




ま、なんでもいいけど。





春もタバコを吸いながら、モデルの裏話や俺の休みのこととかで話は続いた





だけど俺は気になってしまう





あの女、話に入ってこねぇし、酒ばっか飲んでやがる




春が関係者に呼ばれて行った後、春の女がズバリ聞いてきた





あの女優とは嘘だっつーの。