言えない恋





「あ、いたいた!!岡元さ〜ん!!」



一階のロビーからエレベーターで上に上がろうとした時、早苗を呼ぶ大きな声がした



「ん…?あ、山崎」


「探してたんすよ〜!!ちょっといいっすか?」


「え…なに?」


「そんな嫌がらなくても…(汗)」


「嘘だよ。ごめん芽衣、ちょっと行くわ」



「う、うん。いってらっしゃい…」




早苗は山崎に連れられた




………。



なんでこんな時に…




「エレベーターきましたよ」



早瀬くんは相変わらずな口調でそう言った



エレベーターに乗り込み、5階を押す



ある程度回ったしそろそろ戻ってもいいよね…?




早苗もいなくなったし‥




「…やっと二人になれた」



……?!



今…なんて?!



「昼、黒崎さんと回るの楽しみにしてたのに岡元さんがいたから…ショックでした」



「…え?」



着々と上がっていくエレベーター


私は早瀬くんの言っている意味が理解できずにいた




「黒崎さんって優しいですよね」


「そ‥そう?」



「はい。顔も可愛いし、スタイルもいい」



「……どうも///」




なに照れてんのよ私!!



っていうか早瀬くん…なにを急に…なにが言いたいわけ…?




「黒崎さん全部に一目惚れしちゃいました」



え…‥


一目惚れ……




「……%&@↑\=:っ??!!」



言葉にならず私は目を見開いたままの状態だった





「俺、本気ですよ」