絡めた瞬間あの日の光景を思い出した。



「日本では付き合ってない男女が腕を組むってあるのかな?」

「ある程度大人だったら親兄弟でもねーんじゃねの?」

「そっか……そうだよね」



それならやっぱりあれは彼女だろうな。


何今更確認してんだろう。



「それなら腕組まない方がいい?」

「任せる」

「じゃあこれからも腕借りる!」

「好きなだけどうぞ」

「あはは! ありがとう。 でもうーちゃんに彼女ができたらやめる。 もしかしてもういる!?」



ニューヨークにいた時からモテてた。


でも彼女がいるって話は聞いた事ない。


私が頼り過ぎて話しづらかったりしたのかな……。



「いない」

「ほんと!?」

「本当」

「できたら教えてよ!? 隠し事なしだよ!?」

「はいはい。 それで? お前の方は?」



ドキッとして思わず顔を背けた。


昔からうーちゃんには何もかもバレてしまう。



「実は好きになりかけた人がいたの。 でも…彼女いたみたい」

「もういいのか」

「もー何でそういう事聞くの? 恋愛はしないって決めてるの知ってるじゃん」

「頭と心は別もんだろ。 いくらルール決めててもどうしようもない時はどうしようもない。 あまり頑なになるな」