「転校生くん___ハク、私はリム・シャルマンだよ!色々質問したいことがあるんだけど…いいかな?」

「うむ、構わない。先程から好奇心に飢えてるような感じだったからな。ボクも気になる。」



ニコと愛称のある笑みで話しかけると、ハクは安心したような表情でうんと相槌を打ってくれた。

余程シーナのノリに戸惑っていたのだろう…と同情の笑みを思わず向けてしまう。



「じゃ、じゃあね…

ハクって名前由来あるの?苗字はないの?ハクはE級だったりする?ハクが被ってるその帽子は何?誕生日は?趣味は?記憶を失ってるって言ってたけど何で?学園に転入することになった経緯は?喋り方堅いのは何で?ハクって顔整ってるね親御さんも綺麗なのかな?伝説級になる気はあるの?ハクはどこから来たの?何処で学園に拾われたの?ハクの血液型を教えて!以上!」



まあ、私もシーナのことをとやかく言える立場ではないのだけど。

気になった疑問を早口でまくし立てると案の定ハクの安心したような笑みは綺麗に失い、またしても焦りの表情が見えてくる。

ごめん、ごめんねハク。
でも私の好奇心は私が止めるまで誰にも止められないんだよ。



「うぜえ…。覚えきれるわけねーだろ。せめて一つずつ質問しやがれ!」

「すごい肺活量だな。」



呆れたような表情のシーナに焦りと困惑を隠せないハク。

そんな二人からの視線は気にしていないかのように私は自分の期待を膨らませる。