申し訳なさそうに言う転校生くんだが、肝心のシーナがきょと顔で目をパチクリさせている。
心当たりがないという表情が全面に出ていて笑えてくる。笑いを堪えていたことがバレてシーナのアッパーが顔面に炸裂したが。
「ん?無いと思うけど…?」
「な、なら良いのだが…!」
「え、何?フラグですか、これ?ハク、私の美貌に惚れ込んじゃった?」
「いや、それは全く無い。」
「何で全否定するんだよ!?もう少しオブラートに包んでも良いとこだろ、そこはぁ!!」
「シーナだから仕方ない!」
「おい!」
さっきの仕返しだ、ざまあみろ!
と心の中で悪態をついて、言ってやった。
その後も二人の会話はどんどん弾み、私だけ何だか仲間外れになった気分だったけど。
でも、二人の話が一通り終えたタイミングで私も転校生くんに話しかけるチャンスを得たのだ。

