世界一の告白

今すぐ逃げなきゃ、
そう思った矢先、
先輩に強く抱き締められる。
カタカタと震えて、
生まれたての小鹿のようだ。
「逃げないで」
必死の声に私は、
なにも言えなくなった。
ただただ、その場に座り込む。
だけど、先輩のうでは、
まだ、私を抱き締めたままだ。
「先輩?」