目の奥が熱くなり、
胸が苦しくなる。
私は、自分の手をギュッと握りしめた。
「あれ?」
不思議な感触におそわれる。
中指に、なにか固いものが...
私は、左手を目の高さまであげて、
驚いた。
いったい、いつのまにつけたのだろう。
手を太陽にかざすと、
なかゆびの指輪が、キラリと光った。
「なんでかなぁ...」
今さらになって、気がつくのは。