「では、まっていてください」
私は、震える声を押さえていった。
先輩が、目を丸くした。
「本当に?」
「ええ」
これは、演技なのだ。
だから...
「それでは、」
私は、私じゃなくていい。
「約束に」
だから、
こんなことができたのかもしれない。
「僕にキスをしてください」