世界一の告白

「あと、由梨!」
「え?」
私は驚いて、
ちいさな声をあげた。
だけど、その声は、
誰にも届いていない。
「じゃあ、こっちで看板やるから、
あとよろしくね!
じゃあ!」
葵先輩は、そう、早口で言うと、
色葉先輩と由梨先輩の手をつかみ、
市原先輩が止めるのも待たず、
早早と教室を出ていった。