女人天国

「何?」

平然を装って由良に尋ねた。

「自販機に行って氷を取ってきて欲しいの」

各階にはセルフサービスの氷が備え付けられている。

「いいけど…どうしたの?」

「実は、今日海にいるとき足を怪我しちゃって…」

ほら、と由良は瑞生に足の裏を見せた。

「まだちょっと痛いから冷やしたいの」

申し訳なさそうに由良は瞳を伏せた。

もちろんそれは由良の嘘だった。

もう痛くも何ともない。