生徒会長就任して以来、ゆうきは由良にべったりだった。

部屋での一件で由良とも少しはお近づきになれたし。

由良は自分のすべてを受け止めてくれる、そんな気がしていた。

「由良~♪遊びに来たよ」

八組の扉を開けると、必ず皆の視線が集まる。

「今日もかっこいいわ、ゆうき君」

うっとりしている女子に手を振り、由良の前の席に腰かけた。

「何?勉強?」

ゆうきは数学のノートを覗きこんだ。

「うん。この問題わからなくて」

ゆうきに「敬語はなし!」と言われ、やっと慣れてきた今日この頃。