ガチャっと玄関が空いて、禅が帰ってきた。 「おかえり〜」 「あぁ…ただいま。」 「今日もありがとうな。助かった。」 禅はいつもそう言ってくれる。 「私、役に立ててる?」 「もちろん。藍羅が手伝ってくれてから、仕事のスピード上がったからな。」 そう言ってもらえると、嬉しくなる。 「ふふ…」 勉強もっとがんばろう! それで、禅を驚かせよう! 私はそう決めて、禅が寝てから内緒で勉強を始めた。 ドイツ語と韓国語を勉強しているのはまだ秘密だ。