「それで、藍羅に会えたってこと。」




「気づかなかった…」



お父さんも知っていたなんて…


きっと、お母さんもノリノリで計画していたんだろう。




「俺がどれだけ前から藍羅を好きか…分かってくれた?」



「…うん。」






「藍羅…




初めは無理やり結婚してくれたのかもしれないけど、今は後悔してない?」




禅は少し不安そうな顔をしながら私に聞いてきた。





「後悔なんか…するはずない!


だって、こんなに禅のこと好きになったんだから…!」




私のその言葉を聞いて、禅は嬉しそうな顔をした。




「禅…

私は禅のこと好きだよ?


禅は?」



初めてちゃんと禅に気持ちを伝えたかも…




「俺は…


好きじゃない…」



「えっ…?」



禅のその言葉に泣きそうになる。



だって、ずっと前から好きだったって…

今は…好きじゃないの…?




「藍羅…


愛してる…」




泣きそうになったところで、禅が愛おしそうにそう言って、キスを落としてきた。





びっくりして固まる。



そんなカッコいいの、反則だよ…!




「禅…


私も愛してる…」





…end