クッキーの初恋♡

放課後…。
クッキーは、きららの元へと走って行った。
「はぁ、はぁ…。きららちゃんに話があって…。」
「何よ。」
「私、飛鳥君のこと好きになっちゃった。」
「なあに。それって、宣戦布告っていうやつ？」
「人を好きになるのは自由だって、飛鳥君が教えてくれたから…。だから私、飛鳥君のこと好き。」
「まぁ、せいぜい頑張って、おチビちゃん。…じゃあ、私帰るから…。」
そう言って、きららは教室を出て行った。
(私だって、負けないもん。)
そう心に誓った時、廊下からひろしの声が聞こえた。
「おーい、クッキー、帰るよ〜。」
「うん。今、行く。」
クッキーは、ランドセルを背負って、ひろしが待っている廊下へ行った。
「ねぇ、ひろし君。人を好きになるって、素敵なことね。」
クッキーは、ひろしに最高の笑顔を見せた。
その顔を見て、ドキッとときめくひろしだったが、すぐに愕然となった。
なぜなら、クッキーに好きな人が出来てしまったから…。
そう、ひろしは小さい時からクッキーのことが好きなのだが…、クッキーはひろしのことを単なる幼なじみとしか見ていないようだ。
(仕方ない…。見守ってやるか。)
そう思って、スキップして行ってしまったクッキーの後を追って行った。
クッキーにしても、ひろしにしても、誰にしても、今が一番輝いている時なのである。