ーー翌朝、雨。

俺「うわー、だりいなあ」

俺は いつもの達裕との
待ち合わせ場所に行かなかった

雨の日アイツは頭痛が酷いらしく
学校を休む事が分かって居るから

雨の中1人で学校 行く とか
余計に行く気が失せるが
達裕はテストも良い点 取るし
俺を置いて行ってでも
授業にすら遅刻しない

俺が同じ事やってしまったら
達裕と 一緒に卒業 出来ねえし
ボー っとするだけにでも学校に行く

行事事とかは確実 休むが
責めて行ける時は行く

家に居ても する事 無いしな

何処かで内申を稼がないと
と分かっては居ながら
稼げてないのが現状だ

就職迄 達裕と 一緒
とは流石に考えてないから
俺は適当にサラリーマンでも何でも
取り合えず卒業 出来れば良いかな って

…そう言えばアイツは何に成るつもりなんだろう

何の為に頑張ってんのか

何か したい事でも有んのかな

聞いた事 無かったな

きっと達裕は良い職場に就いて
良い感じの嫁さん貰って
理想的な家庭 築くんだろうなあ、良いなあ

とかって自分の事は棚に上げ
人の未来の事を考えて居た

日向「よ!雨だな!レイニーブルーだな!」

病弱な達裕が休みの時
別のクラスだが仲良い奴が居る

彼方と日向

コイツ等は学年で
1組 居るか居ないか位の双子

1年の時クラスが 一緒で
良く達裕と日向、彼方の4人で居た

2年に成って
俺等は理数系、アイツ等は文系に
クラス分けされて
校舎も少し離れて居るんだけど
雨の日 達裕が休んで
1人な俺の様子を伺いに来てくれる

昼飯 一緒に食ったり

俺「日向は雨 好きか?」

日向「いきなり何だよw
達裕 居なくて寂しいのかよww」

俺「いやあ まあ
居なくても変わらない
とは言えないけどな」

日向「お暑いですねえw」

俺「うるせえ」

彼方は俺と日向の こんな茶番を見て
八重歯を手で隠しながら笑って居てくれる

日向も彼方も顔は悪くないけど
彼方の方が100倍 可愛く見えて
たまに その笑顔に吊られて少し にやけてしまう様な

日向「にやけんなよ、気持ちわりい」

俺「お前は少し黙ってろ」

日向「あハイw」

俺「彼方は? 雨 好きか?」

彼方「ンンンンw
いきなり何? やっぱ寂しいの?w」

俺「やっぱ良い」

日向「御免ってwwww」

やっぱ双子は双子だな と思った

達裕が居なくても
雨も何も関係 無い
寧ろ雷より煩い日向が居てくれるし
雨でもニコニコしてる彼方が居てくれるし
特に困る事は
移動教室 度忘れした時位だったけど
俺も何か雨の日は好きじゃなかった