日だまりの雨

「ねぇ。やり直しして良い?」




何のことかわからずきょとんとする雨音に、




「わたしは、槙原 雨音くんが好きですっ」




はっきりとした声で告げる。



同情でも偽善でも無い。
今なら、心から雨音が好きだって言える。




「俺も好きだよ……ずっと日咲が」





雨音のずっとには、わたしが栞を拾った日からの長い時間が込められている。




わたしたちが、嘘と偽善と同情で初めてしまった関係も……。




でもきっと、三日前までのあの時間が今を大切に感じさせてくれている。




遠回りはしたけれど無駄じゃない大切な時間。




傷付け傷付き合ったけど、だからこそ言えること。




「わたしは、雨音が必要ですっ」






頷いて抱き締めてくれる雨音の温もりが、
ずっとわたしから離れないように……。




お日様の与える温もりと、
雨の与える潤いと……二つは必ずどちらも欠けてはいけない。




雨音が自分を雨と言うなら、わたしは喜んでお日様になる。



だって二つは、掛け替えのない存在だから。






-Fin-