窓のサンに腕を乗せ、うっとりした眼差しで陽光くんを見つめるわたしを、




「日咲(ひさき)! 予鈴鳴ったよ」




いつの間にか、移動教室の準備をちゃっかり整えた友達が呼んでいた。




「あぁ~! 待ってぇ」




大慌てで机の中から取り出した教科書とノートを抱えたわたしは、




急いで友達の背中を追いかけた。