「なんか、信じられないよね~」


「あ?」


「俺らの会話が成り立っていること。」



人差し指を立てて、恵は言った。



「ああ...そうだな」



その言葉には素直に頷ける。



「ま、ひとまずどうにかすれば?
そのギクシャクしすぎてこのまま自然消滅しかねない君たちの関係。」



ふいに真面目な顔になって指摘する。



「わかってるよ...」



もう、恵に対して今まで見たいなよくわからない苛立ちは感じなくなっていた。