ミンジュンが私を溺愛すぎる件



会議はまだ続いていたが、詠美は先に出ていいと言われた。
詠美の仕事はミンジュンの手と足となることで、通訳の仕事はあってないようなものだと言われた。

詠美は多少混乱しながら、ミンジュンが待つダイニングルームに向かった。
ミンジュンは豪華なソファに足を伸ばして寝ている。
まるで、詠美の家にあるクタクタになったソファに寝転んでいるように…

詠美は静かに隣の二人掛けのソファに腰かけた。

何て座り心地がいいのだろう…
レザーの質感で、素人の詠美でも超高級ソファという事が分かる。
それだけじゃない。
詠美はこのダイニングルームの装飾の素晴らしさにため息しかでなかった。

アラブの王様とでも結婚したら、こんな夢のような生活が送れるのかな…


空想の世界からやっと戻ってきた詠美は、寝ていたはずのミンジュンが起きている事に驚いた。


「す、すみません、起きてたんですね…?」


ミンジュンは詠美の言葉をスルーする。
詠美がしゅんとなるのが、ミンジュンの視界に入った。


「荷物は持って来た?」


「あ、はい。さっきの紙袋は隣の部屋に置いています」


ミンジュンは今度は堪えきれずに笑った。


「違う、自分の荷物」