ミンジュンが私を溺愛すぎる件




「エキゾチックというか、アジアでも東南アジア系の顔だね。
目が異様にでかいし、そのくせ口が小さい。

微妙に何かがずれてるというか、はっきり言えばバランスが悪いな」


詠美はこの期に及んで、容姿のダメ出しをされるなんて思ってもみなかった。
そんなの韓流スターの王子様に改めて言われたくない。

小さい頃はギョロメというあだ名だった。
縁日でお祭りがある夏になると、そのあだ名は出目金に進化する。

友達は、パッと見は怖いけどよくよく見ると何だか癖になる魅力があるよと慰めてくれた。

あなたに言われなくても分かってる。
でも、ダイエットして皆に美人さんになったねって褒められたのに、ここに来てまた奈落の底に落とされるなんて夢にも思わなかった。

渋滞で止まっていた車がようやく動き出す。

早くこの空間からいなくなりたい…


ミンジュンは、詠美の大きな目に見る見る涙が溜まっていくのを間近で見ていた。
自分が酷い事を言ったんだと、この時初めて気付いた。

あまり韓国にはないこの顔は、いい意味でも悪い意味でも不思議と釘付けになる。

必死に泣くのを堪える詠美はなんだか不憫だった。


「誰もそれが悪いとは言ってない。
個性的で魅力的って言葉もある。

俺は個性的な人間は好きだよ」


落とされたり持ち上げられたり…
詠美はまるでミンジュンが運転するジェットコースターに乗っている気分だった。
まだ会って何時間も経っていないのに、詠美の疲労はピークに達している。


私、三か月、もたないかもしれません……