「それは…
詠美と… 一つになりたいからだ。
恋人ごっこは俺も嫌だ、だから、今日この場で、俺達は本物の恋人になる…」
詠美は口には何も残っていないはずなのに、またごくりと何かを飲み込んだ。
その動きがコント漫画のようで、ミンジュンは声を出して笑った。
「え、何? 今のゴクリは?
私もミンジュンさんを食べたかったの~みたいな?」
でも、ミンジュンの茶化す言葉は、詠美の耳には届いていない。
「本物の恋人って…
どういう意味… でしょうか…?」
詠美は胸が震えていた。
確かにミンジュンは、元大スターでお金もたくさん持ってて独身でイケメンで…
男の人へ向ける賛辞をどれだけ並べても足りないくらい素敵な男性で…
ちょっと意地悪で俺様で面倒くさいところは多少あるけれど、それでも、私なんかがつきあえるような人間じゃない。
本物の恋人…?
私の解釈が間違っていなければ、本物の恋人は本物の恋人だよね…?
ミンジュンは詠美の顔をずっと見ていた。
きっと、パニックになっている…
何て面白いんだろう。



