当事者!!
ここに当事者いるよ!?
なんの納得もしてない本人いるから!
だが薫も何を勘違いしたのか。
頑張ってねと応援してくれた杏華と共に帰ってしまうではないか!
すっかり西日の差した少し埃っぽい匂いの図書室に……コイツと2人だけ……。
「……どういう……つもり?」
「そっくりそのまま返してやるよ」
「……はぁ?」
「何がそんなに楽しくてあんなバカップルに付き添ってんだよ」
……バカて……
「……別に。
親友と幼なじみが一緒にいてもいいって言うから別に……」
「嫌なもんは嫌って言えばいいもんを。
昔とは随分変わったんだな。
情けねー」
「……だ、……て」
「あ?」
「……あ、たしだって……!!
そんなん分かってるよ……!」
……そんなことアンタにいちいち言われなくったって……よく分かってんの、あたしは。
「……でも……でも仕方無いじゃん……!」
人間は変わる生き物だ。
それは良い方にも、悪い方にも。
それは仕方無いことなんだ。
自分ではどうしようもなかった。
「……あたしだって……昔のままでいたいよ……」
嫌なものは嫌。
あたしの方がずっと薫と過ごしてきてるんだよ?
どうして……それを他人に渡さなくちゃいけないの?
そんなこと……言って許される年でもない。
そしてそんなこと……言ってはいけないことを成長する間に知ってしまった。
「でもそれは……誰かを傷付けることになる。
それならあたしが……全部背負えば、我慢すればいい。
それだけ……」
アンタみたいにね……
「……アンタみたいに誰かに嫌われる覚悟でもの言えなくなったの。
怖いから……嫌われることが……」
感情を押し殺せば杏華と薫といられる。
2人を失うことも怖くて。
ちゃんと嘘をつけば気付かれることもない。
「まぁ……アンタに何言っても意味無いけど。
今回ばっかりは気を遣ってくれたってことで特別に許してあげるからさー」
だから……もうそっとしておいて。


