電車が通り過ぎるまで

里美の言葉も聞かず、
仁也は彼女を追いかけていった。
こんな仁也見たのは、
はじめてだ。
「頑張れよ」
里美は、いつのまにか大きくなった
弟の背中を見て、
亡き父の背中を思い出した...