「これからは、何でもまず俺に言えよ。それともその男に会えなくて残念?」
わざと意地悪そうに目を細めた。


「何言ってるの?」

相談しなかったのは悪かったかもしれない。

車好きなら彼女の車だって
自分の車みたいなもんだから。


でも、そんな言い方しなくても…。



「あと、今週末は定時制の就職決まった学生達と飲みに行くから会えないよ」


“それって女の子もいるの?”
開きかけた口を閉じた。

きっと逆上されるだけ。


「そう、わかった」
笑顔がうまく作れない。


「俺、もう寝るわ」

そう言い残して、さっさとベッドに行ってしまった。