「ねーねー田嶋」



2人でベッドに寄っかかって飲んでいると、土田が口を開いた。



「ん?」


「キスしていーい?」


「はっ!?」



こいつ、酔ってやがるな。



「いーい?」


「お、おう」



でも、幸せそうな土田を見て自分も幸せになるんだから、俺も相当酔ってるか、相当 こいつに惚れてるんだと思う。



「いい?するよ?」


「そんなに聞くなって

ンッ...」



俺の頬を両手で包んで唇を落とす。



触れた手のひらの暖かさと、微かな震え。



それだけで、俺のことを大事にしてくれてるのが伝わってくる。



「もう...1回...」


「待っ、ンンッ...」



土田、目が据わってる。



「あっ、ご、ごめん。苦しかったね」


「そんな情けない声出すなよ、大丈夫だから」



心配そうな顔をして俺の顔を除く土田。


そんな顔で見るなよ。



「ごめんな、そろそろ寝ようか」


「そうだな」



気がつけば日付が変わって1時間経っていた。



「電気消すぞ?」


「本当にいいのか?俺も同じベッドに寝て」


「ちょっと狭いけど大丈夫だろ?」


「なにかするかもしんないぞ?」


「するなよ」



パチッと電気を消して、土田がいるベッドに潜り込む。



「おやすみ、田嶋」



そう言ってまた抱きしめる土田。



「おやすみ、土田」



俺も静かに土田の背に手を回した。