HEROに花束を(完)


ー再来年。


きっと君は桜の木々に囲まれて、晴れて高校を卒業する。


色んなことがあったねって。


すごく充実した、それでいてあっという間だった三年間だったねって。



『今までありがとう。』



って、卒業証書を持って、涙を流しちゃったりして。


きっと幼い君の面影はもうなくて、ちゃんと夢を持って、何かに向かって歩んで行く社会人の顔になっている。


そしてそれぞれの夢が違うから、きっと大学がきっと離れてしまう。


だから一ヶ月に一度くらい会って、どこに就職したいの?なんて話し合ったりして。


もしかしたら悠に彼女ができてるかもしれなくて、悠の惚気話なんか聞いちゃったりして。