カラン、カラン、と履きなれないげたで人混みを縫って歩く。




甘く香るのはふわふわした綿菓子にかき氷のシロップ。




夜の屋台をを色とりどりに飾るのは、


子供達が持つヨーヨーに水槽で泳ぐ金魚たち。




毎年ばあちゃんのお小遣いで食べた、


屋台の香ばしいたこ焼きの匂いが食欲をそそる。




少し夏には暑い浴衣を来て、


髪の毛もお姉ちゃんにお団子に結んでもらった。




少し喉が乾いてきて唇を結べば、


隣をラムネを持った男の子が駆けてゆく。




「パパ〜!見て!ラムネ買ったよー!」




そんな無邪気な子供を見て、少しだけ切なくなった。