HEROに花束を(完)


「っ…ぅ…。」




悠が小さく嗚咽を漏らした。





「穂花っ…ごめんなっ…。」

「なんで謝るの…?」

「俺、嘘ばっかだから…っ」





それっきり、悠は何も教えてくれなかった。

ただ、わたしのことを抱きしめる腕を緩めることはなかった。