「ごめん。」


そう言って悠は前を向く。


「いたよ。」



パシャパシャ。


悠の足が水に触れる音がやけに大きく消える。


ガアーガアー。


カモメの鳴き声が耳に残る。



「そっか。」



それしか返す言葉はない。



「そうだよね、悠、かっこいいもん。」