水に濡れた悠の髪はなんだかすごく色っぽくて、前髪が少し悠の切り長の瞳に触れていて、なんだかすごく大人に見えた。


今の悠は、いつもの無邪気な子供って雰囲気はなく、その変わりに、大人の男性…っていうような気がした。


しばらくの間お互い見つめ合っていて、何も発さなかった。


こんな至近距離で悠を見たのは初めてで、ドッ、ドッ、ドッ、と心臓が鳴るのが聞こえるくらいだ。


今にも鼻が触れ合いそうな気がする。


悠の力強い腕がわたしの腰に回って溺れないようにしてくれている。


でも、今、わたしは悠に溺れそうだよ…