HEROに花束を(完)


「よ…っ。」

返事がかぎこちなくなってしまったけれど、悠は全然気にした様子を見せない。


なんだか悠の今まで通りの雰囲気に拍子抜けしてしまって、へなへなと座り込みたい気分だ。


「あら、どうぞ上がって〜!」


お母さんは悠にメロメロだ。


「悠ちゃーん!」


お姉ちゃんは悠の腕を引っ張りながら二階に上がってゆく。


すごく脱力した気分だ。


だけど、…告白してしまったのに変わりはない。


告白の返事はいらないって言ったけど、やっぱりダメだよね、そんなんじゃ…。