お父さんはそのままうずくまってしまった。 お義母さんがバタバタと駆け寄ってきて、お父さんを寝室に連れて行ったのを覚えている。 わたしはただ、お父さんに解かれた腕をだらんと垂らして立っていた。 零れ落ちてきた涙は絵にシミを作り、お父さんの姿を消してしまった。 その日を境に、お父さんは笑いかけてくれなくなった。