HEROに花束を（完）

お姉ちゃんとわたしは、血が繋がっていない。



お姉ちゃんはお母さんの連れ子で、わたしはお父さんの連れ子だった。



だから、この家庭に父親は存在しない。



それでも、お姉ちゃんは自分のお父さんに会いに行っているんだ。


泊まりに行って帰ってこないこともある。


お姉ちゃんのお父さんは一人暮らしだから、お姉ちゃんが遊びに行ってあげないと寂しがっちゃうんだって。


「ごちそうさまでした。」


わたしは手を合わせてお皿を片付けると、二階に上がる。